16日の集会・デモについて、
チェルノブイリの被災国(ウクライナ、ベラルーシ、ロシア)ではどのように報道されたかを、
平野さんがまとめてくださいました。
(平野さんは学生時代から子ども基金のボランティアとして活動。
ロシア国営ラジオ局の元アナウンサー兼翻訳員。
モスクワ滞在中は京都大学原子力安全研究グループの依頼により、
ソ連共産党中央委員会政治局チェルノブイリ原発事故対策特別作業班議事録を翻訳されました。)
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ウクライナでは国営テレビ、民放をはじめ各メディアで国際ニュースとしては比較的大きく扱っています。
内容も「原子力の利用に反対する一般市民約17万人が都心で平和的なデモを行った」と
概ね好意的な見方かと思います。
民意としては原発の利用に対する否定的意見が多数を占めており(実際一時期は脱原発を目指したこともあった...)、
ドイツや日本のような技術先進国の動向に対する関心と期待がそれなりに国民の中にあります。
(今の自分たちには難しいが、出来る国には将来への道筋を切り開いて欲しいというような感覚。)
ベラルーシでは、確認した限り今回のデモの報道は見当たりませんでした。
(スペインのデモはニュースになっていました。)
猛暑の方はニュースになっていて、さりげなく電力不足で大変だということが加えられています。
ベラルーシは現在、大統領の肝いりでロシア製の原発を建設中ですので、
脱原発の動きは主要メディアではニュースとして扱いづらい事情がありそうです。
ロシアは、テレビでは確認した限り今回のデモのニュースは見当たりませんでした。
通信社は写真つきで配信しています。
ノーヴォスチ通信は詳細ですが、東京特派員の原稿でなくて、日本の共同通信の配信を訳したものです。
タス通信は、東京特派員発の配信で、短めですが要所は抑えてあります。
もっとも通信社は大量のニュースを配信していますので、ニュースとして大きな扱いとは言えないでしょう。
「ロシアの声」(モスクワ放送)日本語では扱われていますが、明らかに否定的ニュアンスで、
これがロシア政府の公式的立場に一番近いところと思います。
昨年まではロシアでは、日本の脱原発デモについて比較的詳細に伝えていましたが、
恐らくロシア政府内部での方針に変化があったのだと思われます。
脱原発の動きが広がることに対する強い警戒感が滲み出ています。
日本のメディアでもそうですが、
それぞれの国で原子力や市民のデモというテーマのニュースが、
どのように扱われるかをみると、
それぞれの立場や自由度がある程度見えてきそうです。
また、こういった大規模な集会やデモは、日本からの意思表示ということで、
国内だけでなく国際社会にも少なからず影響を与えているようです。
・「テレビ」の場合は、各リンク先で画像の再生マークをクリックすると動画が見られます。
ウクライナInterテレビ/ニュースPodrobnosti(全国ネット民放) ウクライナ語
http://podrobnosti.ua/podrobnosti/2012/07/16/847365.html
http://1tv.com.ua/uk/news/2012/07/16/24182
ロシア国営通信RIA Novosti(モスクワ発 共同通信配信) ロシア語
http://www.ria.ru/world/20120716/700856485.html
ロシア国営通信ITAR-TASS(東京発) ロシア語
http://www.itar-tass.com/c95/473383.html
ロシア国営国際ラジオ放送「ロシアの声」日本語
http://japanese.ruvr.ru/2012_07_16/denryoku-wa-ikurakakaruka/
(http://japanese.ruvr.ru/2012_07_13/roshia-no-senmonka-nihon-no-genpatsusaikai-tadashii-gouriteki/)