ウクライナ:チェルノブイリ被災市民の社会保護に関する法律について

ウクライナの「チェルノブイリ被災市民の社会保護に関する法律」についてのニュースを
ご紹介します。
子ども基金のボランティア平野進一郎さんからの情報です。
(翻訳も平野さん)

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2017年5月23日
ポロシェンコ大統領、
「国家は、チェルノブイリ被災者とその家族の社会保護における官僚主義的困難を一掃させる」と語る

ウクライナ大統領公式サイト
http://www.president.gov.ua/news/derzhava-likviduye-byurokratichni-skladnoshi-u-socialnomu-za-41518
ペトロ・ポロシェンコ大統領は、
「「チェルノブイリ事故災害による被災市民の地位及び社会保護に関する」
ウクライナ法第54条の修正に関する法律」に署名した。

これに関連して、大統領は、
「これは、チェルノブイリ事故災害被災者保護の強化における
我々の取り組みの重要な段階の1つとなるだろう」と強調した。
この法律では、2018年1月1日付で、
第1カテゴリーに含まれるチェルノブイリ原発事故の処理作業従事者で生計主である配偶者を失った妻
もしくは夫に対して、生計主喪失に伴う年金支給対象となる権利が定められる。
法律の定めるところでは、この権利は、
生計主の死因とチェルノブイリ事故災害の因果関係の有無に関わらず与えられる。

ポロシェンコ大統領は、
ウクライナ障がい者社会組織「ウクライナチェルノブイリ同盟」のヴォロディーミル・ヴォイトフ総裁、
チェルノブイリ障がい者支援ウクライナ国民基金のジナイダ・バグロヴァ総裁、
国際慈善基金チェルノブイリの子ども・障がい者」のヴァレンティナ・コレスニコヴァ総裁、
ウクライナ・リクビダートル・障がい者同盟「チェルノブイリ-86」の
ヘンナジー・シリャエフ代表と会談し、
この中で、
「1年間にわたって我々は、
この世界的な恐ろしい技術災害により被災した人々にとっての
官僚主義的手続きを減らすための方策を調整してきた」と強調した。

さらにポロシェンコ大統領は、
チェルノブイリの悲劇は、多くのウクライナ市民にとってもっとも敏感な問題の1つであると指摘。
今から30年以上前、高度な技術もない中、
何十万という英雄たちの努力によって石棺が築かれ、
たとえ最初の期間とはいえ、放射能による破壊的被害からウクライナベラルーシ
全人類を守る役割を果たすことが出来たとも強調している。

また大統領は、この間の全てにわたってウクライナ国家は、
環境方面における一連の方策を実行してきたと指摘するとともに、
現在、資金提供国・機関からの支援を動員し、
遮蔽構造物建設の質を確保した上で、
新しいアーチ形「シェルター」施設の建設を終えることが出来た、と述べた。
さらに大統領は、
「私は、大変名誉なことに、欧州復興開発銀行総裁、その他多くの外国首脳の立会いのもと、
(事故で破壊されたチェルノブイリ原発4号炉を覆おうアーチ形構造物の)
スライド移動の手続きを完了させることが出来た。
現在、私がチェルノブイリ発電所を訪問する際には、
4号炉の姿は全く違ったものになっている」とも語った。
その上で大統領は、
「こうした中において、我々は人々のことについて忘れるわけにはいかない。
私が指示してとりまとめられた、
チェルノブイリ原発事故被害の)処理作業参加者たちへの
生涯にわたる手当の支給に関する大統領令に私は署名した。
現在、これもまた、非常に重要な段階が完了したものと言えるのが、
あらゆる官僚主義的困難を一掃する法案が議会でまとめられ、支持を得たことだ」と述べ、
国家は、チェルノブイリ被災者及びその家族、とりわけ事故後最初の日々、
リクビダートルとして事故処理作業にあたった人々の社会保護の諸問題に
常時注視しながらあたっていると指摘した。
またポロシェンコ大統領は、新たな法律に署名するにあたり、
「大変喜ばしいことに、現在ではすでに、行政府内においてをはじめ、
この問題の捉え方は全く新しいレベルにあると断言できる。
いずれからも手を回して拒否権を行使するよう私に提案がされるようなことはなかった。
今日は全員が、私の署名への決意を支持してくれている」と語った。

パヴロ・ロゼンコ副首相は、
社会保護強化に向けた諸社会団体のイニシアチブへの支援に対して、大統領へ謝意を表した。
副首相はまた、現在、チェルノブイリ被災者の利益を第一に据えて、
チェルノブイリ被災者の保養厚生のための協力と財政支出の新しいメカニズムが築かれており、
さらに、その他の諸問題、
とりわけ年金支給に関連した問題が話し合われているところであると述べた。
「我々の前には多くのなすべき仕事があるが、重要なのは、我々が動いているということだ。
我々として感謝するところであり、
また諸社会組織と共に、はっきりと申し上げられるのは、
現段階においてここ何年かの間では
最も高いレベルで当局側と社会諸団体との間の対話が行われているということだ。
そのことは、我々が、4月26日を前にしてのみ顔を合わせている訳ではないということが示している。」
副首相はこのように語った。

一方、チェルノブイリ被災者たちによる社会組織の代表者たちも、
自らのイニシアチブへの協力と指示に対して大統領側に謝意を示した。
ウクライナ障がい者社会組織「ウクライナチェルノブイリ同盟」の
ヴォロディーミル・ヴォイトフ総裁は
「現在、当局側は、公正性を取り戻すことを実際に望み、
そのために可能なあらゆることを行っている。
そしてそれは、この法律に限った物ではない」と述べるとともに、
「配偶者を失い残されたすべての者、
その他の者からの深い感謝の気持ちを伝えたい。
我々は、あらゆる関係者に陳情してきたが、
あなただけがそれに応じてくれた」と語った。

さらにチェルノブイリ被災者組織の代表たちは、大統領を前に、
チェルノブイリ被災者に関連したその他一連の問題について取り上げた。
特にチェルノブイリ被災者の年金支給の問題、
さらに、子どものチェルノブイリ被災者たち、
無人化ゾーンから避難した被災者とその子どもたちの保養厚生に関する問題、
チェルノブイリ事故災害の被害処理作業に尽力したウクライナ市民
及び事故後これまでの年月にわたって
チェルノブイリ被災者の保養厚生の問題において支援を提供し、
また現在も支援を続けている市民たちへの褒賞に関する問題が扱われた。
これに対し大統領は、参加者たちに対し協力への謝意を述べるとともに、
今回取り上げられたすべての問題は、
政府と関係機関へ回されることになると言明した。
さらに大統領は、
そうした一連の問題の解決のためのしかるべき指示を出すことを表明した。

2017年6月27日
ポロシェンコ大統領、チェルノブイリ被災市民の社会保護に関する法律に署名

ウクライナ大統領公式サイト
http://www.president.gov.ua/news/prezident-pidpisav-zakon-shodo-socialnogo-zahistu-gromadyan-42090

ペトロ・ポロシェンコ大統領は、
チェルノブイリ事故災害被災市民の地位及び社会保護に関する」
ウクライナ法第48条修正に関するウクライナ法第2082‐Ⅷ号に署名した。
この法律は、ウクライナ最高会議において2017年6月6日に採択されていたもの。

この法律により、
チェルノブイリ事故災害被災市民の地位及び社会保護に関する」ウクライナ法第48条に修正が加えられ、
これに基づき、チェルノブイリ事故災害により両親のいずれかを失った子ども、
1986年に無人化ゾーンから避難した被災者が保養のための年次支援を受ける権利が復活する。
これに基づき、1986年に無人化ゾーンから避難した被災者
及びチェルノブイリ事故災害により両親のいずれかを失った子どもが
保養のための年次支援を受けることが可能となり、
このカテゴリーに含まれる人に然るべき社会的支援が施されるようになる。
この法律の当該の規定は、技術的過誤により、
2016年4月21日付「チェルノブイリ事故災害による被災市民の地位及び社会保護に関する」
ウクライナ法修正に関するウクライナ法」第1339-Ⅷ号に基づく修正が加えられた結果、廃止されていた。
この法律は、公布の翌日より施行される。